Workspace ONE Intelligence による予測型インシデント管理の実現

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本稿では、Workspace ONE Intelligence のユースケースの中から、DEEMに含まれ、デジタル従業員体験の向上に関わる、予測型の従業員体験の異常検出についてご紹介します。

企業IT環境には、従業員のデジタル従業員体験と生産性に影響を与える可能性のあるメトリックが多数あります。殆どの場合、IT部門は、IT環境内で正常と見なされるデータを推測することにより、アラートを手動で設定します。これは、優れた防御策の一つですが、作成されたアラートは、目に見えない「正常と見なされるデータ」に変更があった場合や、新しいデータが追加された場合などに、その更新が困難であったり、更新に時間が掛かることがよくあります。

※ この記事は (VMware Blogs) Insights – Anomaly Detection for Employee Experience – is Now Available in Workspace ONE Intelligence および (Youtube) Digital Employee Experience Management Insights Demo – Workspace ONE Intelligenceを元に構成されました。

予測型の従業員体験による異常検出とは

Workspace ONE UEM によって Workspace ONE Intelligence へ収集されたデータを活用し、例えば、OSクラッシュ率の異常な増加、アプリのクラッシュやハングを検出します。それらの異常は、日々の収集されたデータから逸脱するデータのポイントやイベントを Intelligence が認識することで実現します。

イメージ図:DEEM (Intelligence) によって決定された通常範囲外でトリガーされるインサイト(異常検出)

DEEM ではどのように機能するのか

データのポイントは機械学習によって自動的に作成されます。そのため、管理者がIntelligenceのコンソールやInsights(インサイト/予測)にアクセスをして、何か実行・設定を行う必要はありません。以下のように、DEEMのダッシュボードの右側にインサイトが表示されていることが分かります。

DEEM ダッシュボードに表示される Insights

この、Intelligenceが自動的に作成したインサイトをドリルダウンして、異常検出の対処を行います。

“インサイト”の詳細

インサイトの画面

詳細画面では画面中央に、時間の経過に対するデータの正常範囲、時系列のイベント、インパクトのあるデータを表示しています。また、画面右側にはコメント入力欄があり、管理者同士のコミュニケーションとして利用することが可能です。

インサイトを使った異常検出の例

アプリクラッシュの例

アプリのクラッシュを大量に検出したインサイトの例です。画面上部のグラフを見ると、一定時刻にクラッシュが1200件も発生していることがわかります。これは、異常であると考えますが、画面下部の表を見ると、1台だけで発生していました。意図的に発生させたかもしれませんね。そのため、このインサイトに対する対応の優先度は低くすることができると考えられます。

まとめ

Intelligenceがあるとき

Workspace ONE Intelligence によって、デバイスで発生しているイベントを収集、さらに、予測をすることによって、原因究明の手助けをしたり、前向きな対応が実現できるのではないでしょうか。こんなように…

インサイトがあるとき

例えば、アプリのクラッシュが発生する従業員が多く発生すると、インサイトで予測された異常を確認することが出来るようになります。いつから発生しているのか(時系列の確認)、どんな OS バージョンで発生しているのか(デバイスの確認)などを効率的に行うことで、原因究明を行いながら、適切に対象者にバージョンアップを促すようにアナウンスを行うといったことができます。よりよい、サポートデスクのサービス提供を実現する1つとして、Intelligence が活用できるのではないでしょうか。

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